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Posted by たまりば運営事務局 at

2009年03月25日

NINライヴ

インダストリアル・ロックの寵児、
トレント・レズナー。
そのトレント・レズナーの別名ともいえる、
ナイン・インチ・ネイルズによる2002年のライヴ
『アンド・オール・ザット・クッド・ハヴ・ビーン』です。


名作揃いのスタジオアルバムでは、計算し尽くされた
緻密な仕事で静と動のコントラストを演出し、
爆発したかのような錯覚を起こさせるこのバンド。
はたしてライヴでは、いかにその爆発力を
再現しているのかと思いきや・・・

ここで聴けるのは、その爆発力をはるかに凌ぐ破壊力。

インダストリアル云々、表現の手法云々ではなく、
ひたすら肉体的でダイレクトな、ヘヴィ・ロックです。

ヘヴィ・メタルのデジタル化を行った、まさしく張本人が、
『激しい曲を激しく演奏する』
という最高のパフォーマンス。

テクノロジーに支配されることなく、そのテクノロジーを
飲み込むことで人間の身体の限界を超えたようなエネルギー。
ポップでヘヴィでジャンクで整合感があるという、
比類なき衝撃です。

正直、コレは度肝を抜かれます。


いきなり始まる1曲目『テリブル・ライ』からぶっ飛び、
ディスコのようにリズムが渦巻く2曲目『シン』が炸裂。
3曲目にヒット曲『マーチ・オブ・ザ・ピッグス』がきたら
それだけで完全にノックアウト。
凄まじい流れですね。

スローな曲、ピアノ曲などを織り交ぜながら
7曲目『ゲイヴ・アップ』、
10曲目『ウィッシュ』、
13曲目『ヘッド・ライク・ア・ホール』
15曲目『スターファッカーズ・インク』など
要所に爆裂チェーンを配置する構成は、
弄ばれてヘトヘトにされる快感です。
これもまた、計算し尽くされた構成の妙。

トレント・レズナー。
まさしく鬼才。


  

  • Posted by グレイトさん at 08:18Comments(0)

    2009年03月17日

    ハッピー・ライヴ・サプライズ

    ニュー・パンクの筆頭、サム41。
    2005年のライヴ・ベストです。

    デビュー当時はもっと単純で、もっとふざけた感じだったのですが、
    ここで聴けるのはストイックでパワフルなロックです。
    もはや『パンク』という括りではないっすね。


    ースティル・ウェイティングー
    俺はひたすら待ち続ける
    この世の憎しみが消えるのを
    けどいまだに見つからない
    全人類が信じるべき道理なんか

    パンク・バンドの歌う内容ではないでしょう。


    そして、ありがちな『ちゃかした感じ』ではなく、
    ヘヴィ・メタルとも真っ向から向き合っている姿勢がステキ。
    モトリー・クルーのサポートに抜擢されたことからも、それは伺えますね。


    大作志向ではないので曲は複雑でなく短いですが、
    アタックの強さはまさしくメタルのもの。
    耳に触れる音の雰囲気だけならば、
    『メタル・マスター』時代のメタリカとか、
    北欧のブラックメタル・バンドに似ています。
    かなりヘヴィですね。


    鍵盤を使ったロック・バラードや
    オールドスクール・ヒップホップの要素もあり、
    懐が深く、バラエティが豊かであることがわかります。

    歌のメロディにメリハリがあって、ハッとする瞬間がイイんですよ。
    また、演奏が非常にタイトで巧く、
    ライヴでのこのクオリティは、純粋に凄いです。


    と、まぁ小難しいことをダラダラと並べましたが、
    そんな分析じみた聴き方をしても楽しくないので、
    実際はもっと気楽に、
    『カッコイイじゃん』
    って感じです。



      

  • Posted by グレイトさん at 20:50Comments(0)

    2009年03月08日

    ドリームス

    世界的な人気を誇るアイリッシュ・アーティスト、
    クランベリーズ。
    U2、エンヤと並んでアイルランド代表でしょう。

    ファースト・アルバムの邦題『ドリームス』、原題は
    『エヴリバディ・エルス・イズ・ドゥーイング・イット、
    イット・ソー・ホワイ・キャント・ミー?』です。

    洋楽では、パッと見で難解そうなタイトルの場合、
    すごくシンプルな邦題がつくことがよくあるのですが、そのひとつですね。


    モトリー・クルーの『華麗なる激情』とか。
    ヴァン・ヘイレンの『伝説の爆撃機』とか。
    パンテラの『俗悪』とか。
    それがカッコ良いかどうかはまぁ、アレですけど。

    ちなみに私の場合は、
    『炎の導火線』とか、
    『いけないチェリーパイ』とか、
    『ギター殺人事件』とか言われたら、
    『これは買いだ』となりますけどね。


    余談が過ぎました。
    話を戻してグランベリーズ。

    いわゆるロックな曲はみずみずしい疾走感があり、
    バラードは湿度が高いのに爽やか。
    音使いのヘヴィなミドル・テンポの曲も嫌味がなく、
    1枚目にして、どこを切ってもクランベリーズ、
    というオリジナリティです。
    デビュー当時、『ロックするエンヤ』と評されましたが、
    うまいこと言うもんですね。


    そしてとにかくなにが素晴らしいって、そりゃ〜『歌』ですよ。

    歌うのは稀代の女性シンガー、ドロレス・オリオーダン。
    教会音楽に裏付けされたワビ・サビのある独特な発声と、
    激しさと優しさを合わせ持った柔軟性。
    低音から高音まで魅力ある声で聴かせる表現力。
    そして、その抜群に透明感のある声質は、歌い手として無敵です。

    ただ音域が広いのではなく、『魅力的に』という点がミソですね。
    こういう人は、意外と少ないです。
    その魅惑の声で、『聴いているだけで覚えるメロディ』を歌う。
    これはホントに素敵なんです。

    バンドでありながら楽器隊がバックに徹するというスタイルも、
    ドロレスに対する絶対の信頼からきているところでしょう。

    最大の武器が『歌』であるという証明です。
    ホント、素敵すぎ。


      

  • Posted by グレイトさん at 22:29Comments(1)

    2009年03月04日

    アゲインスト

    いやぁ、こいつはヤベーよ。
    ジャケットが仁王と般若だよ。
    ブラジル出身のバンドが、だよ。
    パッと見で怖えーよ。

    ・・・と、最初に感じたのを思い出しました。
    セパルトゥラの『アゲインスト』。

    1998年、ギター・ヴォーカルでありメインソングライターであった
    マックス・カヴァレラが脱退し、あわや解散、
    という危機を乗り越えての通算7作目です。


    飢餓状態の野生的なデスメタルからはじまり、
    『アライズ』でスラッシュ・メタルの極みを体現し、
    『ケイオス・AD』でモダン・ヘヴィ・ロックの教則を産み出し、
    『ルーツ』で原始音楽との融合を果たしたこのバンドのキャリアは、
    まさに『進化』と『深化』を積み重ねてきたといえます。

    そしてここで新たに辿り着いた境地は、
    温故知新ともいえるストレートなヘヴィ・メタル、
    いや、ハードコアと形容できるほどのダイレクトな開き直り。
    そこにセパルトゥラ節を炸裂させた、
    原始的、肉体的、野性的な迫力の音作りが冴えます。

    新加入のヴォーカル、デリック・グリーンはタフで柔軟、
    幅広く歌いこなしているので、進化し続けるバンドには
    もってこいの逸材でしょう。


    ちなみに12曲目 『カマイタチ』は、『鼓童』という
    日本の誇る佐渡島の太鼓集団との競演。
    太鼓とヘヴィ・メタルという組み合わせは相性抜群で、
    日本人なら必聴。
    これでアルバムジャケットも納得です。

    それにしても見事に奥行きのあるアルバムを作っていきますね。
    それでいて根底は揺るぎない血が脈打っています。
    セパルトゥラの真髄は、やはり野生。
    打楽器のリズムは永遠ですね。


      

  • Posted by グレイトさん at 08:21Comments(0)