2007年06月27日
重要な1枚
ベタですが・・・
ニルヴァーナの『ネバーマインド』。
カート・コバーン(ギター&ヴォーカル)
クリス・ノヴォゼリック(ベース)
デイヴ・グロール(ドラム)
の3人がおりなす『ちょっと新しいカタチ』のロックを、聴きやすさも加えて具現化した、歴史に残るアルバムです。
名盤、傑作、駄作、話題作・・・
まあ何らかの位置付けをするために色々と呼び方はあると思いますが、このアルバムはそんなんじゃありません。
そうですね・・・
あえて言うなら
『重要作』。
過大評価ではなく、実際にこのアルバムがアメリカをはじめとする世界のロックシーンに与えた影響の凄まじさは計り知れないのですよ。
実力の70年代、華の80年代に続いた1990年代。
ロックというジャンルにおいて、最も影響力のあったアルバムであることは疑いの余地がなく、
もしこの1枚がなかったら、少なく見積もっても現状とは違うシーンになっているでしょう。
これをキッカケに従来のカテゴリーには収まらない
『オルタネイティブ』
『グランジ』
というジャンルが
『カート・コバーン』
という“顔”を手に入れ、日の目を見ることになりました。
バンドの、そしてオルタネイティブの代表曲
『スメルズ・ライク・ティーン・スピリット』
はMTVやラジオでヘヴィローテーションされ、
『Hello,Hello,Hello,How Low?』
というフレーズが世界を席巻していきます。
恐らくは単なる言葉遊び、韻をふんだだけの歌詞が様々な意味を持たされていきます。
巷には佃煮のように『ニルヴァーナ・クローン』のバンドが溢れていき、
いわゆる『退屈な音楽』の時代が到来。
ステージは小さく、下を向いてボソボソ歌を歌い、派手な装飾、照明などは一切なし。
80年代の反動や世界各地の不景気に後押しされるカタチで、不毛の90年代が確立されていったのです。
非常に悲しい舞台裏ですが。
従来のロックバンドは軒並み淘汰され、契約を打ち切られたり、解散したり、路線を変えたり、といった状態になりました。
そんなわけで、ひとつの大きな『現象』となった、そんな罪なアルバムなのですが、
このアルバムの成功による被害を最も受けたのは実はカート・コバーン本人。
『ロック・スター』のような雰囲気をトコトン嫌っていたカートは、本来の自分と成功者としての自分の板挟みになり、徐々に破滅へと向かっていきました・・・。
そして、ショットガンによる最も悲しい結末がやってきます。
1枚のアルバムとして優れているのは『聴きやすい』こと。
パンクの要素やノイズがある割に音が優しく、それでいながらダイナミズムは失なわれていないというプロデュースの良さ、ですね。
今、聴いても音楽として新しい要素はありません。
それでも、
『Hello,Hello,Hello,How Low?』
は鳴り止まず。
意味を変えて、世界に問いかけ続けるんじゃないですかね。
ニルヴァーナの『ネバーマインド』。
カート・コバーン(ギター&ヴォーカル)
クリス・ノヴォゼリック(ベース)
デイヴ・グロール(ドラム)
の3人がおりなす『ちょっと新しいカタチ』のロックを、聴きやすさも加えて具現化した、歴史に残るアルバムです。
名盤、傑作、駄作、話題作・・・
まあ何らかの位置付けをするために色々と呼び方はあると思いますが、このアルバムはそんなんじゃありません。
そうですね・・・
あえて言うなら
『重要作』。
過大評価ではなく、実際にこのアルバムがアメリカをはじめとする世界のロックシーンに与えた影響の凄まじさは計り知れないのですよ。
実力の70年代、華の80年代に続いた1990年代。
ロックというジャンルにおいて、最も影響力のあったアルバムであることは疑いの余地がなく、
もしこの1枚がなかったら、少なく見積もっても現状とは違うシーンになっているでしょう。
これをキッカケに従来のカテゴリーには収まらない
『オルタネイティブ』
『グランジ』
というジャンルが
『カート・コバーン』
という“顔”を手に入れ、日の目を見ることになりました。
バンドの、そしてオルタネイティブの代表曲
『スメルズ・ライク・ティーン・スピリット』
はMTVやラジオでヘヴィローテーションされ、
『Hello,Hello,Hello,How Low?』
というフレーズが世界を席巻していきます。
恐らくは単なる言葉遊び、韻をふんだだけの歌詞が様々な意味を持たされていきます。
巷には佃煮のように『ニルヴァーナ・クローン』のバンドが溢れていき、
いわゆる『退屈な音楽』の時代が到来。
ステージは小さく、下を向いてボソボソ歌を歌い、派手な装飾、照明などは一切なし。
80年代の反動や世界各地の不景気に後押しされるカタチで、不毛の90年代が確立されていったのです。
非常に悲しい舞台裏ですが。
従来のロックバンドは軒並み淘汰され、契約を打ち切られたり、解散したり、路線を変えたり、といった状態になりました。
そんなわけで、ひとつの大きな『現象』となった、そんな罪なアルバムなのですが、
このアルバムの成功による被害を最も受けたのは実はカート・コバーン本人。
『ロック・スター』のような雰囲気をトコトン嫌っていたカートは、本来の自分と成功者としての自分の板挟みになり、徐々に破滅へと向かっていきました・・・。
そして、ショットガンによる最も悲しい結末がやってきます。
1枚のアルバムとして優れているのは『聴きやすい』こと。
パンクの要素やノイズがある割に音が優しく、それでいながらダイナミズムは失なわれていないというプロデュースの良さ、ですね。
今、聴いても音楽として新しい要素はありません。
それでも、
『Hello,Hello,Hello,How Low?』
は鳴り止まず。
意味を変えて、世界に問いかけ続けるんじゃないですかね。
Posted by グレイトさん at 10:09│Comments(1)
この記事へのコメント
おじゃまします。
たしかに「重要作」というのは当てはまる表現ですよね。
現在でも、ことあるごとに何らかの栄冠を与えられている作品だけに、表層部分のみのカジュアル感覚でもてはやす輩が多いのも事実で、そのあたりはカート・コバーンが自殺したころと何ら業界やそれを取り巻くメディアが変わらないなぁと感じています。
変わったことがあるとすれば、カートをリアルタイムで失ったリスナーの多くが、彼を神や英雄という位置づけから、アーティスティックな才覚ある繊細な神経を持ち、時代のタイミングで寵児となったひとりの若者であることへ認識の転換を果たしたことでしょうか。
たしかに「重要作」というのは当てはまる表現ですよね。
現在でも、ことあるごとに何らかの栄冠を与えられている作品だけに、表層部分のみのカジュアル感覚でもてはやす輩が多いのも事実で、そのあたりはカート・コバーンが自殺したころと何ら業界やそれを取り巻くメディアが変わらないなぁと感じています。
変わったことがあるとすれば、カートをリアルタイムで失ったリスナーの多くが、彼を神や英雄という位置づけから、アーティスティックな才覚ある繊細な神経を持ち、時代のタイミングで寵児となったひとりの若者であることへ認識の転換を果たしたことでしょうか。
Posted by まるあ at 2007年06月27日 15:35