たまりば

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2009年05月04日

太陽と戦慄

『文句なしの名盤』
とか言うと逆に疑いますよね。
表現がありきたりというか、陳腐すぎるというか。
お決まりのフレーズっていうくらいにしか感じないです。
もっと気の利いた言葉はないのかよ、と思ってしまいます。


というわけでキング・クリムゾンの通算6枚目、
『太陽と戦慄』。

えーっと、
文句なしの名盤です。

他に言いようがありません。


キング・クリムゾンはバンド・マスターである
ロバート・フリップ以外はアルバム毎にメンバーが
入れ替わることから、『音楽共同体』と言われており、
いわばプロジェクト的な要素が強い集団でした。

しかしこの『太陽と戦慄』は、『バンド』であることに拘り、
アレンジ60、アドリブ40で作成されたといいます。

実際のところ、どうなのかはわかりませんが、
まぁとにかく、『はぁ〜・・・』です。

それまでの実績からハンパじゃない集団であることは
容易に想像できましたが、いやや、それにしてもすげぇ。

なんなんでしょう。このギリギリな感じは。
決して激しいわけではない音使いですし、
ヘヴィ・メタルのように音圧が強いわけでもない。
それなのに。
それなのに、です。

誤解を恐れずに言うと、
まったく癒やされない音楽。

研ぎ澄まされた刃物が、ひんやりとした暗闇で
こっそり光っているかのような孤独さ。
内臓に響く緊張感。
聴いていて、喉が渇きます。


天才というのは本当に凄い。
どうやって作るんでしょうね、こんなのを。

初めて聴いたときは
『なんか無駄に空間が多いな〜』
なんて思ったのを覚えています。
しかし、聴いているうちにそれが必要な空間であり、
さらに『空間という音』なのだと理解するわけです。

ロックを精神世界、宗教世界のレベルにまで引き上げた、
まさに芸術。

太陽と戦慄。

文句なしの名盤です。




  • Posted by グレイトさん at 08:04│Comments(1)
    この記事へのコメント
    クリムゾンのこのジャケットはよく知っておりますですよ^^。
    Posted by 沢尻エリオ at 2009年05月04日 10:21
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    太陽と戦慄
      コメント(1)