たまりば

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2011年08月23日

ディファレント・ギア、スティル・スピーディング

ビーディ・アイ。


オアシスが暴発するように解散した後、
リアム・ギャラガーがサクサクっと立ち上げた新バンドです。

『ギアを入れ替えてさらに突っ走っていく』
というアルバムタイトルは、まさしくバンドの決意。


失ったものを嘆くよりも、
新バンドへの喜びを強要されるような、
見事なモチベーションですね。


いやはやしかし、それにしても。
いい感じですよ。


余計な装飾を削ぎ落とした音作りは、まさに60年代。

アルバムを通して聴き慣れたリアムの声が力強く、
ギミックなし、シンプルでストレート。
良いメロディに良い歌詞がついた良い曲のオンパレードです。


『ブリング・ザ・ライト』における
リトル・リチャードよろしく鍵盤の連打は
まさに王道、クラシック・ロックですし、

『ビートルズ・アンド・ストーンズ』で歌われる

とにかくロックンロールしたい
時の試練に耐えてやる
ビートルズやストーンズのように

というフレーズなんて、
誇りと自信、憧れと敬意を感じて最高じゃないですか。

そして天晴れなのは『ザ・ローラー』。

『ジョン・レノンのようだ』

という言葉を最大級の讃辞として送りたくなります。



現代版クラシック・ロックとでもいいますか、
いやはやしかし、それにしても。

良いですね。



  

  • Posted by グレイトさん at 22:01Comments(0)

    2011年08月10日

    ヒア・カムズ・ザ・ブライズ

    80年代アメリカン・ハードロックの象徴、
    モトリー・クルー。


    そのモトリー・クルーのブレインであり、リーダーであり、
    誰もが認める 『悪の華』といえば、
    我らがニッキー・シックス。


    『華麗なる激情』でのモトリー・クルーのデビューは
    毒々しく初々しいバッド・ボーイ・ロックンロール。

    そこからキャリアを重ねるたびに進化を続け、
    男気溢れるパワフルなハードロックへと移行する。


    つまり、LAメタルを体現し、牽引した張本人でありながら、
    LAメタルに終止符を打った張本人でもあります。


    そんなニッキー・シックスが、これまたLAメタルの雄、
    トレイシー・ガンズと新たに組んだバンドがこちら。

    ブライズ・オブ・ディストラクションですね。


    堅苦しい雰囲気ではなく、
    手を抜いているわけではなく、
    良いハードロックを
    良い感じで
    良いメンバーでやろう、
    というスタンスで取り組んだ、
    シンプルかつパワフルなバンドです。


    現代のハードロックでありながらノスタルジック。
    ほのかにLAメタルが香り立つ、
    アメリカン・ハードロック焙煎の上モノです。


      

  • Posted by グレイトさん at 07:54Comments(0)

    2011年07月24日

    エンブレイス・ザ・ミステリー

    有人飛行といえばライト兄弟。

    そのライト兄弟に匹敵する、世界を変えた兄弟シリーズ。


    ロックンロール界ではアンガスとマルコムのヤング兄弟。

    ハードロック界ではエディとアレックスのヴァン・ヘイレン兄弟。

    マイケルとルドルフのシェンカー兄弟。

    ヘヴィメタル界ではダレルとヴィニーのアボット兄弟。


    となると当然、デスメタル界では
    マイケルとクリストファーのアモット兄弟ですよね。


    カーカスでマイケル・アモットが世に出たのを皮切りに、
    美しき暴虐のバンド、アーク・エネミーで
    戦慄のメロディを世界中に解き放っている無敵の兄弟です。


    このバンド 『アルマゲドン』 は、
    弟・クリストファー・アモットのサイド・プロジェクト。

    2枚目の今作はいわゆるデス声のデスメタルではなく、
    正統派ハードロック、ヘヴィメタル・バンドとしての登場です。

    これが凄い。

    当然ながら、ぬるくなるワケがない。


    持ち前のデスメタルのアグレッションはそのままに、
    緻密ながら聴きやすい硬質のリフ・ワーク。

    激しく展開するアレンジは複雑さを感じるものの、
    メロディが整っているので流れが良いのです。


    そして要所要所に挿入されるギター・フレーズは
    イングヴェイのように舞い、
    ウリ・ロートのように刺し、
    マイケル・シェンカーのように紡ぐ。


    デスメタル界の貴公子、
    本気です。


      

  • Posted by グレイトさん at 08:26Comments(0)

    2011年07月01日

    コズミック・ブルースを歌う

    あたたかく柔らかい風が吹く、桜の季節。

    『コズミック・ブルースを聴きたい』
    という気持ちになることもありますよね。


    焼けた砂の上ではしゃぐ子供達を眺める、海の季節。

    これまた『コズミック・ブルースを聴きたい』
    という気持ちになることもあるわけで。


    自然が色彩豊かに存在感を演出しはじめる、紅葉の季節。

    これまた『コズミック・ブルースを聴きたい』
    という気持ちになることもあるのでは。


    凛とした空気と静寂が幸せを蓄える雪の季節。

    これはもう『コズミック・ブルースを聴きたい』
    という気持ちにならざるを得ないでしょう。


    ヒッピー文化が席巻する時代の寵児であり、
    その時代の最大の被害者でもある最高のシンガー、
    ジャニス・ジョプリン。


    商業的成功よりも、歌を歌う環境があることを喜びとしていた自身が、
    一流のミュージシャンに囲まれてアルバムを作成することを
    幸福と感じていたのかは知る由もありません。

    しかし、彼女が存在した事実はロック史にとって幸福なことです。


    失礼ながら、アイドル性ゼロ。
    可愛さ、可憐さではなく、
    威厳ある歌声。


    『伝説のロック・クイーン』
    の称号はダテじゃない。

    まさに圧倒的です。


    『コズミック・ブルースを聴きたい』
    と思おうが思うまいが、聴いておけばいい。


      

  • Posted by グレイトさん at 20:30Comments(0)

    2011年06月19日

    ライヴ&ラウド

    アルバム 『ノー・モア・ティアーズ』 に伴うツアーで、
    帝王はツアー生活からの引退を表明。


    その記念となる2枚組ライヴ・アルバム、
    『ライヴ&ラウド』。


    ブラック・サバス時代と
    オジー・オズボーンとしての代表曲を網羅した、
    ライヴ・ベストです。


    バンドメンバーが素晴らしく、
    ギターにザック・ワイルド、
    ベースにマイク・アイネス、
    ドラムにランディ・カスティロ
    という、それぞれが各方面に活躍している、
    知る人には堪らない顔触れ。


    さらにはオリジナルメンバーによるブラック・サバスの復活・・・

    引退に華を添える、美しいライヴです。

    キャリアを総括する選曲を奏でる演奏のパワフルさ、キレの良さ。
    メンバー全員の全盛期と思える最高で最強のライヴですね。



    結論を言いますと、帝王は結局カムバックして、
    21世紀を10年過ごして未だ現役。

    しかも悪の化身として扱われていた人物が、
    お茶の間の人気者になるというオマケ付き。


    ここまで極端に非難され、愛され、太く長い人生を歩む人も珍しい。


    つまり、『ナンデモアリ』 な人なんですよ。


      

  • Posted by グレイトさん at 00:14Comments(0)

    2011年06月08日

    チープ・スリル

    ジャニス・ジョプリン。


    このアルバムでは、正確には
    『ビッグ・ブラザー・アンド・ホールディング・カンパニー』
    というバンド名ですね。


    このライヴ録音というラフな作りのアルバムで
    ジャニス・ジョプリンが世に出ました。
    そして全米ナンバーワン。


    時代にマッチしたことや
    バンドの不思議なグルーヴもさることながら、
    やはり肝となるのはヴォーカル。


    ただ 『歌がうまい』 というだけだったら、
    ジャニスの上をいくシンガーはいるでしょう。

    しかし、命を削って絞り出される声は、誰も真似できません。

    まさに魂の叫び。

    今日に到るまで、優れた女性ロック・シンガーは何人も出てきていますが、
    誰ひとりとして到達できない次元の、圧倒的な存在感です。



    精神が病んでいく破天荒な人生の中、
    歌うことだけが救いだったのでしょう。


    希望と絶望の間で混濁したまま閃光がほとばしるように生き、
    伝説へと昇華されました。


      

  • Posted by グレイトさん at 08:26Comments(0)

    2011年05月23日

    ダート

    華と毒と妖艶の80年代の反動か、
    明るくない音楽の嵐が吹き荒れた90年代アメリカ。

    ニルヴァーナを筆頭にパール・ジャム、サウンドガーデンなど
    グランジ、オルタナ系のムーブメントが隆盛を極める中、
    チャートアクションでもずば抜けてカルト的人気を誇ったのが
    アリス・イン・チェインズ。


    デビュー間もなく、メガデスやヴァン・ヘイレン、
    スレイヤー、アンスラックスなどに同行しているので
    ハードロック・ファンやコアなヘヴィ・メタル・ファンに
    一気に浸透したことが人気に拍車をかけましたね。

    音楽的にも一概にオルタナ系ではないようなところに位置するのですが、
    時代背景でオルタナに括られてるような感じです。



    このバンドは、一言でいうと
    『とても重い』。


    デスメタルやグラインドコアのような聴覚へ訴える重さではなく、
    往年のブラック・サバスが持っている精神にくる重さです。


    ツボを抑えた巧みなソングライティング、
    効果的なエフェクト、
    面長にならない曲作り、
    パーカッシブなリズム。


    中でもシンガー、レイン・ステイリーの絶妙な声のトーンは
    帝王オジー・オズボーンを彷彿させる呪術的な響きですね。

    歌詞も病的なところがあり、陶酔するような危険性を孕んでいます。


    なかなか、癖になりますね。



      

  • Posted by グレイトさん at 11:20Comments(0)

    2011年04月20日

    ゲット・ボーン

    オーストラリアの大地は、最高のロックンロールバンド
    AC/DCを生み、世界中に素晴らしい後継者を作り上げました。


    そして21世紀。

    同じ大地から飛び出したロックンロールぶちかましバンド

    「JET」。


    シンプルでキャッチーでありながら硬派な楽曲と、
    エネルギッシュなライヴ、世界中のフェスティバル、
    はたまたCMなどとのコラボで名を上げ、一気にブレイクした
    正統派ロックンロール・バンドです。

    デビュー・アルバムとなる今作は、各方面でお馴染みの
    『アー・ユー・ゴナ・ビー・マイ・ガール』をはじめ、
    天真爛漫ゴキゲン爽快レッツゴーイングマイウェイ的大合唱ソングが
    コレデモカコレデモカと叩き込まれます。


    そしてこりゃオモシレ〜・・・と思ってると、
    不意を突いてのピアノ・バラード。

    これがまた清涼感があって、それでいて女々しくない仕上がり。
    技アリの展開ですね。


    無骨で不器用な感じでも、それがかえってオシャレな雰囲気になる、
    珍しいケースですがそれがまた良い。


    正しく意志を継ぐ者が絶えないからこそ、
    ロックンロールは不滅なのです。


      

  • Posted by グレイトさん at 21:20Comments(0)

    2011年04月08日

    ラスト・アクション・ヒーロー

    1993年の娯楽大作映画、
    『ラスト・アクション・ヒーロー』
    のサントラ。


    シュワルツェネッガーの映画はハードロックのイメージですが、
    このアルバムはまさに
    『最強のハードロック・オムニバス』
    といえる豪華ラインナップ。


    AC/DC、エアロスミス、アンスラックス、
    メガデス、デフ・レパード、クイーンズライチ・・・etc.

    当時の新旧ハードロックバンドの代表格が
    レーベルを超えて見事に揃い踏みです。

    しかも各アーティストのオリジナルアルバムに入っていない曲や
    新曲、未発表曲、書き下ろし曲が目白押しと、
    ヨダレ垂れまくり、ヨダレ拭きまくりの企画となっております。


    ちなみにこのタイプのサントラは、
    アーティストの見本市的な感じで聴くと便利ですね。


    個人的には重鎮スラッシャー、アンスラックスによる
    『ポイズン・マイ・アイズ』
    がかなり好きですね。

    硬質な音の塊をマシンガンのように放つサウンドに
    挑発するトーンでヴォーカルをはさんでいくタテノリの秀曲です。


    まぁそれだと余りにもアレなんで、大衆向けに特筆したいのが
    エアロスミスの『ドリーム・オン』。


    最高に粋で最高にドラマチックで最高に素敵な、
    オーケストラとの共演ライヴのバージョンを収録。

    スティーヴン・タイラーの息遣いまで聞こえます。

    シビれますよねぇ。



      

  • Posted by グレイトさん at 18:31Comments(0)

    2011年03月24日

    イート・エム・アンド・スマイル

    世界で最も(唯一かも)極彩色が似合うシンガー、
    ダイヤモンド・デイヴこと
    デヴィッド・リー・ロス。


    こちら 『イート・エム・アンド・スマイル』 は
    世界一のハードロック・バンドである
    ヴァン・ヘイレンを脱退したのち、
    ギターにスティーヴ・ヴァイを、
    ベースにビリー・シーンを、
    ドラムにグレッグ・ビソネットを擁しての
    ソロ・デビュー・アルバム。

    これはホントに超・名盤です。


    メンバーを聞けば想像が出来る通り、
    異次元のテクニックとアティテュードを持つ超人達による、
    マニア垂涎の内容でありながらコマーシャルという奇跡の内容。


    全10曲、足掛け30分という短さでありながらも、
    圧倒的にボリュームを感じる濃密さ。

    これは間違いなく、この4人だからこそ出来ることでしょう。

    実際に、スティーヴ・ヴァイにとっても、
    ビリー・シーンにとっても、
    『代表作』 と言っていいくらいの貢献度の高さですね。


    『シャイボーイ』 『エレファント・ガン』
    における超絶技巧バトルは聴いててニヤニヤすることうけあい。

    それを支えるドラムも、負けないヴォーカルも凄い。

    それでいて、聴きやすさも抜群のバランス。

    間違いなく、アメリカン・ハードロックの最終形のひとつです。


    カヴァー曲のセンスもアレンジもこれまた最高で、
    自分達のフィルターを通して完全に持ち曲にする仕上がり。


    とにかくギラギラと輝く至極のロックンロール。


    悲しみも苦しみも、切なさも儚さも、全部を抱えたうえでぶっ飛ばしてくれる、
    底抜けに明るくトコトン能天気な 『陽』 のハードロックです。

    どんな時代でも、
    こーゆーのは必要になりますね。


      

  • Posted by グレイトさん at 23:25Comments(0)

    2011年03月22日

    ザ・マインド・イズ・ア・テリブル・シング・トゥ・テイスト

    今となっては当然のように語られる、
    インダストリアルというジャンル。


    その歴史を紐解いていくと必ずたどり着くのはこのアルバム、
    『ザ・マインド・イズ・ア・テリブル・シング・トゥ・テイスト』です。


    インダストリアルという言葉が知られていない時代に、
    冷徹なディスコ・ビート、ダンス・ビートに
    ヘヴィ・メタルさながらのハードなギターを絡め、
    破壊力と煽動力を爆発的に増幅させた傑作。

    佳曲『バーニング・インサイド』
    をはじめ、破壊的衝動を呼び起こす一連の楽曲は
    あっという間に世界を席巻しました。

    発信源はアメリカ、シカゴの鬼才、
    アル・ジュールゲンセン、すなわちミニストリー。


    ヘヴィ・ミュージックの構図を具体的に変えたアーティスト
    です。


    貴金属の不協和音と機械処理された声は不安を煽り、
    サンプリングと生演奏が複雑に組み合わさっていますが、
    実のところ根幹にあるのは、
    ストレートに突っ走ったパンク・ロック。

    とはいえピストルズのようなクラシック・パンクでもないし、
    グリーン・デイのようなモダン・パンクでもなく、
    ディスチャージのような、ハードコア・パンク。


    そりゃ破壊力もあるわなぁ。


      

  • Posted by グレイトさん at 08:36Comments(0)

    2011年02月21日

    ア・サウザンド・サンズ

    パッと聴いてすぐに感じられるでしょう。

    通算4枚めのオリジナルアルバムで、
    リンキン・パークは別の次元へ。

    BGMのように自然と耳に入りやすくも緊張感があり、
    メロディを重視しつつ、激しさも忘れず聴き応えがある。

    初期にみられるようなゴリゴリ感は息を潜めていながら、
    必要な部分では徹底的にエッジを立てる。

    引くべき所でしっかり引いているからこそ、
    アグレッシヴに転じたときの衝撃も凄い。

    見事、の一言です。


    歌ものになった、といえるこの音楽的な変遷は、
    変態ゴッタ煮ロックと言われるところから、
    圧倒的なミュージシャンシップで音楽性を高めて世界を席巻し、
    近代最強のロックバンドとして君臨している
    レッド・ホット・チリ・ペッパーズや、

    耳に直接入ってくる音では様々な変化をしつつも、
    芯となる部分は一切ブレることなく時代を凌駕したU2、

    スラッシュメタルの元祖でありながら、
    確信犯的にスピードを落として支持層を圧倒的に拡大し、
    シンフォニーとの共演などの前衛的な試みまで飲み込んで
    まさしく重鎮モンスターバンドとなったメタリカなど、

    いわゆる「大御所」と似た流れを感じます。


    ドラムはこれまで以上にパーカッシブになり、
    原始的なリズムで体を揺さぶりにかかる。

    東洋の旋律を吸収した鍵盤は、妖艶さも併せ持つ幻想的な響き。
    切っ先鋭い弦楽器は、音が少ないからこそより耳に残る。

    唯一無二の慟哭のヴォーカルは
    緩急をくり返すがゆえに聞き手に安息を与えず、
    更なる緊張感で追い討ちをかける。

    バンドとしての総合力で、アルバムの世界に引きずり込む
    最高のパフォーマンス。


    褒めすぎですか?

    いや、楽曲のクオリティが物語っていますよ。

    ねえ。

    「本物だ」 と。


      

  • Posted by グレイトさん at 23:10Comments(0)

    2011年02月16日

    バトル・オブ・ロサンゼルス

    このバンドは、いつまでも挑んでいる。

    弱者の視点で強いメッセージを放ち、
    病める世界の背筋を伸ばそうと問題提起し続けている。


    レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンの3枚め、
    「バトル・オブ・ロサンゼルス」


    真剣に生きれば生きるほど、
    自分と世間との壁は高くなり、妥協は許されなくなり、
    苦しみ、悩み、無力を感じるのはいつの時代も同じ。

    その現実から目を背けずに、
    立ち上がり、真っ向から闘い続ける。


    単純にミュージシャンとして見たら
    メタルとラップを高次元で融合させた成功例であり、
    アメリカを代表するモダン・ロックの旗手であり、
    世界レベルで見てラウド系の決定版であり、
    音楽界の異端であると同時にカリスマであるが、
    それらの評価は、バンドの一つの要素に過ぎない。


    もっと根本的な、揺るぎない芯の部分がある。

    本物の息遣いが聞こえる。

    だから、いつまでも挑んでいる。



    どこかで始めなければならない
    いつかは始めなければならない
    ここ以上にいい場所があるものか
    今以上にいいタイミングがあるものか
    どうあがいてももう俺達は止められないんだ

    聞け、ゲリラ・ラジオ
    ボリュームを上げろ


      

  • Posted by グレイトさん at 01:43Comments(0)

    2011年01月27日

    ミニッツ・トゥ・ミッドナイト

    ここ10年の間に世界で最も成功したバンド、
    リンキン・パーク。


    リミックス盤やライヴ盤も数多くありますが、
    オリジナル・アルバムとしては
    『ハイブリッド・セオリー』、
    『メテオラ』
    に次ぐ3枚め。

    『ミニッツ・トゥ・ミツドナイト』 です。


    いやはやしかし、それにしても。

    ・・・進化をし続けるバンドですねぇ。


    こちら3作めは前2作よりもメロディに比重を置いていて
    ヴォーカルは『歌もの』として成り立つレベルの聞きやすさ。
    ラップ部分や激しいリフなどの歌が入らない箇所にも
    バックにはハッとするような旋律が流れています。

    もちろん名物の絶唱スクリームはありますが、
    シンガーのチェスター・ベニントンは
    どんなに激しく叫んでも声が割れないから耳あたりが良い。
    これがホントに凄いんですよね。


    聴こえてくる音の数は減らしていながら、
    激しさが際立つように演奏の余計な部分を削ぎ落とし
    メリハリをつける、計算し尽くされた驚異的なプロデュース。
    それがより一層、メロディの輪郭をハッキリさせます。
    これが抜群にカッコ良いのですよ。


    それでいて、2曲め『ギヴン・アップ』などで
    ダイレクトなリンキン節を炸裂させることも忘れません。


    いやはやしかし、それにしても。
    ・・・凄いバンドですねぇ。


      

  • Posted by グレイトさん at 23:26Comments(0)

    2011年01月17日

    イーヴル・エンパイア

    デビューから2年足らずでオルタナ系最大のフェスティバル、
    『ロラパルーザ』に参戦。

    出順は早く、しかも出演者の中では新人ながら、
    大喝采を浴びるパフォーマンス。

    一気にスターダムに上がり、アリーナクラスでヘッドラインツアー・・・

    向かうところ敵なし、
    レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンの2枚め。

    全米初登場1位を記録した、

    『イーヴル・エンパイア』 です。


    一聴してわかるこの空気は、2作目にしてすでに孤高。
    貫禄すら感じる、強靭で無敵のアティテュード。


    求められる音楽性を完成させているミュージシャンシップは
    抜群のクオリティと安定感を誇り、それでいてスリリング。

    スラッシュメタル界でスレイヤーに抱く『不安のない期待』と同じです。


    トム・モレロによる変態ギター音はさらに磨きがかかり、
    もはやバンドの代名詞ともいえる独特さを披露しています。
    『スティーヴ・ヴァイがそっち方向に進んだら』 っていう感じですね。


    そしてこちらも代名詞。
    強いメッセージは多くの人に人類の諸問題を思い起こさせ、
    心に刻み込んでいきます。


    紛争や宗教とは無縁だった若者も感化され、考える。

    『これが最も有効な手段ではないけれど、まずはできることからやってみないか』

    と問いかけるバンドは真剣であり、 本気です。


    世の中のモノサシを変えていくのは、
    並大抵のことではありません。

      

  • Posted by グレイトさん at 20:55Comments(0)

    2011年01月05日

    レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン

    90年代に世界を席巻したラウド・ロック。

    ヘヴィ・メタル、ハードコア、インダストリアル、パンク、
    ラップ、ヒップホップ、ハードロック、ファンク・・・と
    過激なジャンルを『要素』として徹底的に解体し、
    各々のバンドが自由に再構築する手法、いわゆるミクスチャー。
    その中から派生した、グルーヴのあるヘヴィ・ロックですね。

    根本にあるのは
    『好きなものを混ぜた』という純粋さだと思いますが、
    ジャンルの垣根を取り払うことで支持層を広げ、
    大衆化させることに成功したのはこの時代の功績でしょう。


    さて、そんな中で レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン。

    ヘヴィで切れ味が鋭い音と、浮遊感のある効果音を巧みに混ぜるギター、
    太く唸りながらも曲をリードしていくベース、
    要所要所をバシッと締める安定感のあるドラム、
    言葉を激しく叩きつけ、なおかつ聴きやすいヴォーカル。

    ヘヴィ・ロックにラップが乗るタイプなのですが、
    それが並々ならぬ抜群のカッコ良さを誇ります。


    演奏はシンプルに無駄を削ぎ落としていますが、
    曲作りは非常にヒネられていて、かつエキサイティング。

    とにかく楽曲のクオリティが高く、演奏が上手い。
    ミュージシャンとして超一流なんですね。


    そして、その曲に合わせて放たれるメッセージは
    病める世界に向けられた非常に政治的でストイックなもの。、
    シビアで裏付けのある『意見』としての問題提起です。


    実体験に基づく差別問題から、戦争、政治、支配、搾取など、
    人類史と切り離すことのできない怒りと悲しみを
    世に知らしめ、問いかける。

    解決方法があるはずだ、目を背けるな、目を覚ませ、恐れるな、
    強い意志を持て、自由を手に入れるんだ、というわけです。


    僧侶が火に包まれている衝撃のアルバムジャケットは、
    イラストでもなければCGでもない、
    映画やドラマのシーンでもない、

    ベトナム戦争時代に、焼身することで宗教的弾圧に抗議した、
    ノンフィクションの写真。

    坐禅を組んだまま炎に包まれて絶命していく師に対して、
    民衆が祈りを捧げ手を合わせる。

    ベトナム戦争を終結に向かわせた事件です。


    その写真をアルバムジャケットにする、意志の強さ。

    機械(マシーン)のように血の通っていない、
    国家、体制、企業に対する(アゲインスト)怒り(レイジ)。

    そんな強いバンドなんです。
      

  • Posted by グレイトさん at 00:16Comments(0)

    2010年12月20日

    ブレスド・ヘルライド

    スカートを両足にはいているようなベルボトム。
    ロングヘアーを振り乱しながらのヘドバン。
    重たいレスポールを軽々と構えて
    丸太のような太い腕でかき鳴らす。
    フレーズはもちろん、暴君ペンタトニック。


    トレンドとはあまりにも無縁、
    極めて武骨。

    『漢』と書いて『オトコ』 と読むアーティストは?
    っていうアンケートがあったら、表彰台は固いでしょう。


    ザック・ワイルドは最高です。
    自分の子供に
    『ヘンドリクス・ヘイレン・マイケル・ローズ・ワイルド』
    という名をつける破格のファンキーさは、
    そのまま人柄を表しているではないですか。


    激重ヘヴィロック、アコースティックのインスト、
    由緒あるヘヴィ・メタルのクラシック、
    ブルース、サザンロック、ハードコア、
    琴線に触れるピアノ・バラード・・・

    そのキャリアが誇る、多岐にわたる音楽性を
    バランスよく配合したチームが 『ブラック・レーベル・ソサエティ』。

    そのキャリアの中でも
    『待ってたぜ!』
    と思えるアルバムがこの
    『ブレスド・ヘルライド』です。

    不穏なコードからマシンガンのようなピッキング、
    髭面が目に浮かぶワイルドな声での歌。

    多面的を充分に発揮しながらも、
    『ザック・ワイルド』の刻印をしっかり押した、
    まさにブランドと言っていいクオリティ。

    超・カッコ良いです。


    3曲め『スティルボーン』にはオジー・オズボーンが参加してますが、
    それ以前にザック・ワイルドの声がオジーの声にソックリ。

    もちろん良い意味で、
    独特ってことですね。。


      

  • Posted by グレイトさん at 10:07Comments(0)

    2010年12月09日

    ヘヴィメタル・クリスマス

    聖夜。

    キリスト教だろうとなんだろうと、
    無条件にテンションがあがるクリスマス。


    特に日本人は宗教に縛られない方が多くて、
    各宗教のいいトコ取りができるナイスな人種だと思います。

    基本的には、宗教と経済がなければ戦争は起きないですから。


    さてクリスマス。

    愛を伝えるキリスト教の祭典であるからして、
    やいのやいのと盛り上がったり、
    ロマンチックに浸ったりしますね。


    そして、そういった伝統行事に音楽は付きものなので、
    クリスマスを祝う歌も無数に存在します。

    加えて毎年必ず、新たにクリスマス・ソングは出来ますからね。
    世の中には鼻血がでるほどたくさんのクリスマス・ソングがあるわけですよ。


    そんなクリスマス・ソングの中でも特に有名なものを、
    有名ミュージシャンがカヴァーしたものがコチラ。


    ・・・って聞くと、ポップスを想像しませんか?


    ところがどっこい。


    1曲め『ウィ・ウィッシュ・ユー・ア・メリー・クリスマス』
    がはじまって最初に聴こえるのはギターの『ギューンッ』と
    ジェフ・スコット・ソートの『イエー!』です。

    はい。
    ヘヴィメタルですね。


    さらにさらに。
    『ラン・ルドルフ・ラン』ではレミー・キルミスター、
    『サンタクロース・イズ・カミング・トゥ・タウン』はアリス・クーパー、
    『サイレント・ナイト』はチャック・ビリーとスコット・イアン・・・
    という、
    完全にコテンパン系アーティストの目白押し。
    超豪華ラインナップ。


    ヘヴィメタルのアーティストは意外とクリスチャンが多いので
    本気か冗談かもわからないのですが・・・
    なんにせよ、聴きごたえがあって面白いのは確か。


    ロマンチックなクリスマスに大音量で聴いていれば
    間違いなく近所迷惑な好企画です。

    退屈しないクリスマスのおともに、いかがでしょうか?


      

  • Posted by グレイトさん at 23:31Comments(0)

    2010年12月02日

    サーティファイアブル

    商業的成功がこれ以上ないくらいにあって
    伝説になるだけの名誉もあるのだから、
    これは純粋にバンドからの贈り物。


    2007年、デビュー30周年を記念してのポリス再結成。

    これはロック史上に残る大事件といえます。

    来日時は大阪ドーム1日と東京ドーム2日でしたね。

    とはいえ1983年のアルバム『シンクロニシティー』が
    ビルボードチャート17週連続1位、
    代表曲『エヴリ・ブレス・ユー・テイク』は
    シングルチャート8週連続1位、年間チャートも1位・・・

    という実績や、海外での熱狂を考えると、
    日本での知名度は低いくらいに感じます。


    スティングは米国テロの時も
    儚さと愛の名曲『フラジャイル』を歌って各地をまわり、
    追悼とともに平和を願う活動をおこないました。


    サービス精神があり、カリスマ性があり、
    求められるものをピンポイントで提供する知性がある。
    仮にビジネスマンだとしても成功した気がしますね。

    教員であった事実からも伺えますが、
    あらゆる分野で安定した高い能力を発揮しそうな人物な感じです。
    あくまで印象ですけども。


    さてしかし、ポリスのヒット曲満載で贈るこのライヴ、
    スタジアムを熱狂に巻き込んでいることこの上なく、
    凄まじいエネルギーとテンション、そして安定感です。

    ストーンズとかはそうであるように、
    このクラスのアーティストはバックバンドやコーラスがいて
    往年の名曲をゴージャスに演奏をすることが多いのですが、
    このポリスは基本的に3ピース。

    必要以上の装飾もなく、シンプルで力強いです。


    う〜む、カッコイイ・・・


      

  • Posted by グレイトさん at 07:49Comments(0)

    2010年11月13日

    アンセム

    ローナン・ハーディマン。

    テレビやCM音楽を多数手掛け、
    舞台音楽などにも楽曲を提供している作曲家です。


    それにしてもやはり、アイルランドの音運びは日本人の琴線に触れます。

    どうやら、アイルランドの民謡と日本の民謡は、
    コード進行が似てるんですね。

    幼いころから 『聴きやすい曲』 として染み付いているものが、
    北半球の反対側と根底でつながっているわけです。

    なんだか壮大で、嬉しい話ですな。


    ケルト音楽、アイリッシュ・ミュージック独特の
    『厳格な緊張感』と『開放的な大自然』
    の二極の対比。

    このアルバム『アンセム』は
    それを音にしてテンポよくポップに仕上げています。

    空気がピンっと張り詰める集中力と、
    心地よい風のような癒やしが同居する、
    バランス感覚に優れた耳当たりの良い音楽です。

    エンヤよりダンサブルでスリリング、
    U2より軽快でアクがない。
    アイルランドのアーティストが好きならば絶対に気に入りますね。

    スゴく 『丁度よい』 感じです。


    イン・トゥア・ヌアで活躍していたレスリー・ドゥダルと
    ロシーン・オライリーというオペラ歌手が
    どちらがメイン、というのではなくヴォーカルを担当していますが、
    このふたりがすげーいいんです。

    憂いを含みながらも逞しく、
    なめらかでありながら明るく透き通った感じ。


    朝昼晩を問わず、
    テンションのハイ・ローを問わず、
    老若男女を問わず、
    リーゼントでもモヒカンでも刈り上げでも問わず、
    誰もがいつでも抵抗なく

    『いいっすね』

    と言えるはずです。


    なんつーか、いい加減な文章しか書けない自分が恥ずかしいんですけど、
    ホントに良いのです。

      

  • Posted by グレイトさん at 22:40Comments(0)