ノー・ライン・オン・ザ・ホライゾン

グレイトさん

2009年06月19日 07:50

いつだったか、誰かが、

『U2の音楽は風が吹いてる。』

と言っていました。

素晴らしい形容です。


実際にU2の音楽は、
ストレートなロックンロールだったり、
アイリッシュ・フォークだったり、
実験的なコンピューターミュージックのときもあれば、
未来型デジタル・ディスコだったりするときもある。

パッと聴いた感じはジャンルがばらばらです。

しかしそれらは紛れもなくU2の音楽であり、
すべてに共通することがあります。

それが冒頭の引用、
『風が吹いてる』、です。


な〜に言っちゃってんの、って思う気持ちもわかります。
しかし、その説明がすまじくビンゴなのも事実なんです。

U2の音楽には、本当に風が吹いてるんですよ。


2009年のアルバム
『ノー・ライン・オン・ザ・ホライゾン』。
これもご多分に漏れず、心地よい風が吹いてます。

シンプルなアルバムジャケットは、モノクロの水平線。
その世界をそのままに、海、太陽、虹など
歌詞にも自然のキーワードがよく出てきます。

とはいえ勿論、エコロジーを歌うわけでもなく、
いや結局は繋がるのですが、
ここにあるのはあくまでもU2の音楽。

しかし総合的に感じとれる印象は、
『良識』 に問いかけるような 美しさ。
その悟りはもはや解脱の領域です。

壮大なスケールの、
本当に心地良い、
だけどロックンロール。


U2ならでは。