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Posted by たまりば運営事務局 at

2008年12月22日

血まみれの安息日

この時代のオジー・オズボーンが
その歌声に孕む『狂気』は凄い。
本当にヤバい。
虚飾や虚勢ではなく、
計算しているのではなく、
立ち振る舞っているのではなく、
いきがっているのではなく、
虚像、偶像ではない。
正真正銘、紛れもなくヤバい。
ただひたすら、ブッ飛んでいる。
これが仮に『演じている』のであったとしても
凄まじい限りであるが、
ここにあるのはそんな生やさしいものではない、
本物の狂気。
そして凶気。
尋常じゃない。
異常の、何倍もの異常。
あまりのまがまがしさに、戦慄を覚える。
一体、目の前に何が見えていたのか。
常に死と背中合わせでいるかのような迫力で、
それがたとえバラードであろうと、
優しく歌っていようと、
囁いていようと、
発する声がすべて
断末魔の叫びのように聴こえてくる。
この頃のオジーは病的に高いレンジで歌うので、
その特異さに、さらに拍車がかかる。
『鬼気迫る』とはまさにこのことだ。
暗闇で光を見出せずに、
追い詰められて、
焦燥感にかられて、
喉元を掻きむしって、
それでもまったく救われないことに
気付いてしまったかのよう。
超えてはならない一線を超え、
しかもその場所に居場所を持つ住人の、
類を見ない驚異のパフォーマンスがここにある。
手負いの獣を仕留めようと
優越感に浸った瞬間に、
玉砕覚悟で噛みついてこられるような、
圧倒的に生々しくありながらも
この世のものとは思えない、
それ即ち『狂気』。
生身の人間が達した、
ある一種のピークだろう。
それが至高の音楽の上に乗る。
美しいアートワークに彩られる。
圧倒的な存在感を放つ。
圧巻の完成度を誇る。
凄味のある芸術。

帝王たる由縁である。



  

  • Posted by グレイトさん at 08:17Comments(0)