たまりば

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2008年01月29日

TYR

ブラック・サバスの音楽の際どい美しさは、
『呪術的』と『様式的』というの2つの要素が共存することに理由を見つけられます。
そのバランスは主にシンガーによって異なり、
オジー・オズボーンやイアン・ギランは『呪術的』、
ロニー・ジェイムズ・ディオやトニー・マーティンは『様式的』な要素を濃く出しているといえます。

さぁさぁこのアルバム『TYR』。
様式的な完成度の高い、名盤ですよ。

リズム隊のニール・マーレイとコージー・パウエルが流石の仕事で、
『尊厳』『ドラマチック』というヘビメタならではの音楽性を惜しげもなく披露。
実力折り紙付きのトニー・マーティンの歌も良いです。

全体を通して聴くと効果的に配置されたバラード曲が良く、叙情性を発揮しながら
『静と動』のコントラストを描いてるんです。
慎重に言葉を選んだような北欧神話を題材にしていて、
少しずつ糸のほつれていくような緊張感がありますね。

2曲目『ザ・ロウ・メイカー』なんかは疾走感のあるハードロックとして凄まじくカッコイイです。
しかし本作のハイライトは
5曲目『ザ・バトル・オブ・ティール』
6曲目『オーディンズ・コート』
7曲目『ヴァルハラ』の流れ。
煽るようなアンサンブルは『見事』の一言に尽きます。
素で『うおっ!かっこいい!』ってなります。



さて、私個人の解釈ですが
『ブラック・サバスはオジー・オズボーン』
という考えは正しいです。
しかし、それを理由に素通りするのはあまりにも勿体無いアルバムがいっぱいあるんですよね。
『その時代、そのメンバーだからこそ出来たブラック・サバス』を大切にしたいものです。


  • Posted by グレイトさん at 08:34│Comments(0)
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